以前、みずさんの観鈴を作った時、この様な時が来る事を予感していました。
観鈴を譲って頂いたお礼もしたかったし…

今年に入って、展示品の製作を引き受ける事に。
みずさんが忙しい合間でテスト抜きしたうちの１体を２月４日に受け取り製作開始。
ここから私の戦いが始まる。（笑）
私がイベント前なのに各所ＢＢＳにあまり現れなかったのはこれが理由。
もちろん期限付きの製作は初体験。そして極秘に進行。
この展示品、会場で見て私のフィニッシュだと気付いた人っていたのでしょうか？（笑）

パーツは抜いた時の状態のままで到着。（全部で１５パーツ）
最初、見た時「こ、これが、ガレージキット真の姿！？」と叫びそうになったりして。（笑）
初日は、パーツ洗浄後プラモデルの様な状態のキットをニッパーで分割し、とりあえずパーツの状態に。
洗浄は、前回の上京で補充した「モデラーズ離型剤クリーナＥＸ」を使用。

湯口等を大まかにニッパーやデザインナイフで切取り欠損部はアルテコＳＳＰ−ＨＧを使い、後は３２０番のペーパー掛け。
この後、Mr.溶きパテ（ホワイト）を使い４００番のペーパー掛け。
気泡は結構多かったのですが、パーツの合いは凄く良好でした。

髪のハネは金属線で自作して下さいとの事でしたが、本体の髪と色が違う感じになりそうだったので、余っているキャスト片を細長い状態にして、ＦＦファンヒーターの温風でゆっくりと曲げて自作しています。
キャストって結構曲がるものですね。

展示品という事で削り込みとかの特殊な作業は行っておりません。

塗装の下地剤は、マスキングの必要なパーツは、アサヒペンのメタルプライマーを下地にし、その上にタミヤのファインサーフェイサー（ホワイト）、マスキングの必要の無いパーツは直接タミヤのファインサーフェイサー（ホワイト）を使っています。
今回はフィニッシュにかける時間があまり無いので、塗装剥がれを防ぐ為にこの様な方法で行いました。
結果、塗料のマスキングでの剥がれはありません。（＾＾）
さすが、私が過去にガムテープを使って行ったテストでも大丈夫だったアサヒペンのメタルプライマーです。（爆）

☆使用カラー一覧（黒：Ｍｒ．カラー、青：タミヤエナメル）

髪…シャインレッド(79)＋レッド(3)＋レッドブラウン(41)、レッドブラウン(41)、ホワイト(1)
肌…フラットホワイト(62)＋レッド(3)＋イエロー(4)＋クリアー(46)
制服…ホワイト(1)、パープル(67)＋ブルー(5)少量
リボン…イエロー(4)＋蛍光イエロー(172)
靴…下層：マホガニー(42)＋ブラック(2)、上層：ブラウン(7)

目…ホワイト(1)、クリヤーレッド(X27)＋レッドブラウン(XF64)＋クリヤー(X25)、クリヤーレッド(X27)＋クリヤー(X25)、セミグロスブラック(X18)＋クリヤーブルー(X23)、ホワイト(X2)
眉…レッド(X7)＋レッドブラウン(XF64)
唇…ピンク(X17)＋クリヤーレッド(X27)＋クリヤー(X25)
つめ…ピンク(X17)＋クリヤーレッド(X27)＋クリヤー(X25)

制服のマスキングは私が今まで作った中で一番面倒なパターンです。
白地に紫のラインだったり、紫地に白のラインだったり…
ここではアイズプロジェクトの１ｍｍマスキングテープが大活躍。
紫だけで、休日のお昼頃から始めて、一段落したのが夜の８時。
（でも、翌日リタッチの嵐でした…）

髪は一度色を吹いてみたらあまりに単調だったので、影の部分にレッドブラウン、ハイライト部分にホワイトを重ね吹きしています。


校章は「タトゥーシール」というデカールだそうで、裏のフィルムを剥がし（台紙が上になる感じに）その面を貼りつけます。
その上から台紙に水を付け少しすると台紙が分離しますので滑らせるように台紙を取ります。
台紙が硬く貼りつける面が曲面なので、端をきちんと貼りつけないで台紙をずらして取ろうとすると端が折れてしまいますので注意が必要です。
私は少しシールが曲がってしまいました。

今回はフィニッシュの時間制限があり精神的に結構大変だったりしました。
口元の表面処理の甘い部分や頬に気泡が残ってしまうなどの心残りの部分も…

でも、みずさんの復活作品と言えるこの純夏を手がける事が出来、とても光栄です。

私はこの作品、柔らかくそして優しい感じのする、凄く良い造形だと思いますよ。